COMODO建築工房 | 新作｜みんなのいえ

2022.01.15

新作｜みんなのいえ

福島県福島市での新築になります。

語り出すと大変に長く、公私混同した想いをのせた作品となり、後にも先にも巡り会えないストーリを背負った建築となりそうです。しかしながら建築の存在意義や価値をとても高めてくれ、それが住まい手の勇気となり、励みとなる。建築にはそれが叶うのだと、改めて考えさせていただいたきっかけとなりました。

さて今作の敷地は、旧い住宅街を新興住宅が開発を進める、新旧が混沌とした秩序が入り混じった環境です。さらにそこから奥まった土地であるため、開放感と閉塞感が混在した、なんとも捉え所が難しい土地です。なお、土地の面積は55坪と決して広くはなく、ましてや整った矩形でないため、配置が悩ましいところ。

家事動線を第一に捉え、家族の存在感をどこはかとなく感じつつも、セクションの独立感を確保した間取りと立体構成となります。
起床し、洗濯・朝食の準備、子供の送り出しまでの連動性、そしてその反復。遊びや勉強を見守り、子供たちが安心して住まえる住環境を目指しました。いつもながらヴォリュームは大きくないけれど、陽や季節の移ろいを感じつつ、素材の成長も感じられる、確かな住み応えが得られることでしょう。

性能面はいつもの程度+＠で十分と判断。床下エアコンを備え、計2台のエアコンとアローファンを用いて上下の空気を循環させた全館空調となります。見えない空気をデザインする、これもまた設計の醍醐味です。

施工は猪苗代にある有限会社タカモクさん。ちょっと？融通を利いていただいたおかげで実現いたしました。
着工は春を目指し、秋頃にはお披露目できるかと思います。

決まっていながらまだ発表できていない作品があと5件、早めにまとめます汗