2023.04.08
建築で時を紡ぐ
4月末に上棟を予定している仙禽プロジェクト。
今作初めて松丸太を構造材として使用するので、プレカット工場にて打ち合わせして参りました。
組み合わせる際の仕口の加工方法や、材のもつキャラクターに合わせて配置を行います。
意匠として魅せる材はこれがまた楽しくて、想像力が掻き立てられます。
組み合わせはいく通りもありますが、建築の意図を材へ的確に担わせるため、慎重な判断が求められます。もちろん自然のものですから、2本として同じキャラクターは存在せず、曲がりの強いもの弱いもの、元口から末口にかけて太さが異なるものなど、これ見よがしになるのも嫌ですし、必然性を再現したいと申しましょうか、あるべき姿を求めてしまいます。
普段通りの材でももちろん建築は可能なのですが、現在の蔵にも使用されている材ですから、仙禽の創業から117年の時を今に紡ぐため建築で体現したいなと、そんな想いをこのプロジェクトに載せさせていただきました。
それに関して言えばやはり、仕口は昔ながらの手法を採用したいですし、塗装は時代を交錯させるような古色仕上げなんぞ野暮なことはせず、これからありのままの時を過ごしていただこうと思います。
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