2018.07.19
熱帯建築家|ジェフリー・バワの美学にふれるスリランカの旅|4日目(2/2)
ルフナ大学もいいけれど、この日宿泊した「ヘリタンス・アフンガラ」も良かったものですから、この日は建築消化不良気味となってしまいました。
一日にこんなヴォリュームの建築は自身に落とし込めません…余韻をください!!笑
こうして諸々ブログを書いて写真を見返したり、回想してみますけれど、やはり印象として残るのは「建築物」という対象ではなく、「スリランカ」としての地なのです。
心構えがそもそも「ジェフリー・バワ」になっているせいか、学びの姿勢からして入り口が違うのかも知れません。
思い出すのは風の匂いや温湿度、関わった人々、そしてなによりこの夕陽を見ながらのビールがうまかったこと…笑
建築はかくあるべきだと、思った瞬間でもありました。
所詮は人間は自然の前では無力。
そこにあらがう事なく、ありのままで、等身大に欲する「場」を創れば良いのだと思います。
まさしくサンセットビーチ。
太平洋が馴染みの僕(海無し県ですけど)にとっては夕陽が実に新鮮。
ホテルのロビー。
屋根があって、そこに椅子とテーブルがあったらそこが「場」になるのです。
余計な事はなにもありません。
建築現場用のエレベーター。
気に入ったからバワが残したそう。
屋根の納まり。
これもいつかやるシリーズ。
所々に点在するバーカウンター。
ん~外?
スコール後の廊下。
外からの動線、内の動線など、目的までの導きはひとつではない。
奥はスタッフルーム。
よほどドアで仕切る事がお嫌いなようで。
柱の根元。
建築はこういうところから空間性が生まれてくるから面白い。
カウンターロビー。
ホテル正面。
この抜け感、最高です。
風も光も視界も、気分さえも抜けていく感じ。
朝と夕でこんなにも印象が変わるから面白い。
さすがに階段のディテールまではお弟子さんが描いたとは思うのですが…というよりもバワは図面を描かず、出来たものに対して指示をしていたそう。
ルフナ大学では幾度となくやり直しがあったとか。
働き手は奴隷制度があった時代ですから、それでもやって行けたのだと思います。
今のご時世では許されざる行為(笑)
このスコールがまた気持ちいいのです。
実は前のホテルに財布を金庫内に忘れるという大失態を犯しまして…
ホテルに着くなりドライバーととんぼ返りですよ。
しかも当然僕だけ。
ドライバーさんは英語はしゃべれるけど現地人だし、無言の密室は辛いと思っていました。
けれど彼はガンガン英語で話しかけてくる。
ほぼ英語無理な僕は単語を拾って、それでも判らなければジェスチャーでどうにか会話。
次第に心打ち解け今ではfecebookでお友達(笑)
言葉は通じなくても、笑顔があれば何とかなるものです。
結局線引きしているのは自分だけなのだと、辱めを受けたのと同時に、地球人である事の喜びを感じた瞬間でありました。
これで海外はどこへでも行けると確信しました!!
後は携帯握りしめてgoogle先生を頼ればなんとかなるものです。
肝心の財布ですが、厳重にチェックがしかれているらしく、無事手元に帰ってきてくれました。
ドライバーさんにはとても迷惑を掛けてしまったけれど、それもまた思いで。
ここからまた旅の楽しみ方変わりましたもの。
ラキ・セナナヤケのレリーフ。
朝陽を狙って撮影したおかげで陰影が美しく浮かび上がる。
プール沿いの木々。
木陰の正しい利用方法かも知れない。
これやられると外なのか内なのか頭混乱します。
もはやその境界線など意識すらしていないのかも知れません。
朝一、ホテルを徘徊していた際に見つけた部屋。
夜、静かに本を眺めるには最高の空間。
自然との向き合い方だけでなく、部屋の設え方もまた良いと思えた。
廊下にビリヤード台。
行った時期がちょうど閑散期だったのか、とても静かに楽しめたけれど、人の賑やかなバワ建築も見てみたい。
プールも点在。
とりあえず全部入ってみた(笑)
次回は個人的にとても泊まってみたかったコテージとなります。
バワの引出の多さには脱帽です。]]>