2018.11.02
EU視察における温熱環境考察|後編
EUツアーラストの後編。
この辺りはもう既に日本が恋しく、帰ったら何食べるの話で盛り上がり(笑)
ヨーロッパは本当に美しい国々です。
しかしながら、言葉の障壁は多分にありますが、僕はやはり日本が好きです。
それもまた、旅の収穫です。
カウフマンによる電力会社の社屋。
湖に乗り出した、とても美しい佇まい。
RCと木造のハイブリッドで、構造の組立方などもとても興味深い。
それも含めて評価される建築物ではあるけれど、やはりこのロケーションはずるい(笑)
内外共に、ふんだんに木材が使われています。
木を積極的に用いることが実は、山を保護することに繋がるのです。
良質な木を安定供給するには定期的に山に入り、伐採後は植樹し、手入れする事で、循環する仕組みとなるわけです。
内付けよりも効率的な外付けブラインドで日射遮蔽を行います。
社員食堂。
お昼休みが長そう(笑)
スイスらしい、最高なロケーション。
お次はズントーによる町の教会。
例予算にて依頼されたと言われるけれど、その中で出来ることを最大限、いやそれ以上に建築には力みなぎります。
町に対し、自然に対して逆らわず、迎合せず、良い塩梅の佇まいに敬服。
まるで魚の骨。
結局カタチは自然に存在する有機物の模範なのだと思い知らされます。
特別な材料など用いずとも、これだけの存在感は放たれるのです、建築は。
最終日はアルプスで山登り。
山の上の小さな教会。
最高にかわいいプロポーションにうっとり。
最後の〆にこのアルプス散歩は絶妙なタイミングでした。
この大自然を(写真はダムですが…)後世に残したい、素直に思います。
その為にも、いまできる力で、出来ることから、コツコツと。
地元の方の住居も拝見させて頂きました。
厳しい環境下でも、上手なつきあい方が印象的でした。
美しかった、良いデザインだった、あの建築が拝めて良かった、自然がすごい。
などの感想はもちろんありますが、単なる建築旅行ではなく、環境建築ツアーですから、その背景も垣間見えた、本当にすばらしい機会に恵まれたと思います。
同行された方々ともお酒を酌み交わしながらの建築談義も印象に残っております。
いずれ行くから、今行く。
そんな感じで飛び出したわけですけれども、このタイミングで行けたこと、そしてこのメンバーで行けたことが本当に幸せでした。
次に北欧へ行けるのがいつなのかは判りかねますが、その時はまた今回と違った印象を持つことでしょう。
その時、今以上に、自然が破壊されていないことを願いつつ、日本へと帰路しました。
次回はこの北欧ツアーを元に、心へと誓った温熱性能の、僕なりの最適解を導き出していきたいと思います。
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