つくるいえ
建坪は26坪の平屋。
敷地が広いが故、自由な設計ができる反面、如何様にもできる敷地に少し戸惑いながらも、東側にそびえ立つ山々の眺望を大前提として設計を行いました。建物がロケーションに埋もれてしまぬよう大屋根とし、存在感がありながらも内包されるような外観を表現いたしました。
建物外形は東西に長い長方形に、各所くぼみを設け、そこにテラスや庭を配置しています。プランに裏表を無くすことで360度から外部環境を取り込み、田舎ならではの土地の利を最大限に活かしつつ、自然と共生するような住まいを目指しました。
内部はアトリエを中心に、東側にLDK、西側に水回りと居室を配置し、パブリックとプライベートな空間を明確に分けました。アトリエは革工房としてはもちろんのこと、妻の裁縫スペースやワークスペース、時には子供の工作や将来の勉強スペースなど、多様なシーンを想定しています。アトリエを家の核とすることで、コミュニケーションを誘発し、子供達にもつくることへの楽しさを身近に触れられる機会を期待しております。
東側の窓からは山並みを一望できるため、開口率を多めに設計。初めて現調へ来た際、ここに大きなテラスを配置し、第2のダイニングスペースとして食事を楽しみたいとずっと考えていました。
北面は接道による視線が気になるため窓は最小限にしつつも、完全に閉ざしてしまうと閉塞感を与えかねないため、くぼみを設け植栽を配置しています。また内部からはアトリエ、キッチン、浴室の中庭として柔らかな光を取り込みます。
西側のテラスは物干しスペースとして想定。くぼませることで玄関アプローチからの視線に入らぬよう配慮しました。家事動線を優先しすぎるあまり、生活感が表に出してしまうと台無しですので、景観をつくる上では大事なポイントかと思います。
-性能表示–
基礎|ポリスチレンフォーム断熱材2種t60
壁 |高性能グラスウール/105mm/16kg/㎡
天井|セルローズファイバー /250mm/25kg/㎡
開口|LIXILサーモスX(一部木製造作)
UA値|0.37 (等級4)
空調|床下エアコン×ルームエアコン(壁掛型)
換気|第3種
建築地 | 栃木県宇都宮市 |
構造 | 木造平屋建 |
施工期間 | 2022.01〜2022.09 |
敷地面積 | |
延床面積 | 86.06㎡(26.0坪) |
家族構成 | 夫婦+子×2 |