2018.05.18
ウラの顔をもつ家
近作、ネーミングにおふざけが生じてきているように感じられる方がいらっしゃるかも知れませんが、僕は本気でその名前に魂込めてます!!
子どものような、僕にとっては同等なものですから、「名は体を表す」とはよく言った言葉。
と言うわけで今作は「ウラの顔をもつ家」と題しました。
今作の立地条件は宇都宮市の環状線内回り沿い。
近隣にも住宅が建ち並び、その家々はすべて道路の添景である。
その添景のひとつに仲間入りするワケだけれども、さてどのような風景としてこの家は掌るのか。
ふと望んだ車窓に映る家を見て「いつかこんな家を建てたいなぁ…」などとぼやき、そしてその数年後結婚…
さてマイホームを建てるぞ!となった時に思い出して欲しい家を目指した。
閑話休題
一般的に北面というと設備機器の設置スペースであり、水廻りが配置され窓は型ガラスで景色は臨まない。
更にはプライバシーの観点から高い塀を立てる(誰もその窓など気にも留めない)、逆に泥棒さんにとってはカクレミノ。
などと、北面に配慮された住まいは極端に少ない。
そこで提唱であるが、北面はもちろん、道路から見られる面は美しく。
決して目立つためではない。
町に対して、景色に対して意識を持って欲しい。
これでCOMODOファン増加…もとい、町の景色をひとつでも美しくありたいと願うばかり。
もちろん住まい手さんありきの住まいである事は言わずもがな、である。
ちなみに「ウラ」とは栃木弁で”後ろ”のこと。
敷地条件には恵まれました。
気になるのは騒音と視線。
勇気を振り絞って撮ってみました(笑)
さて、どんな作品に仕上がったのでしょうか。
毎回作品にちなんだロゴを作成しています。
表裏の裏ではなく、後ろ(北)のウラ。
こちらが北面。
北面から紹介する建築も珍しいかと…
ラインになっている箇所は窓や雨戸、ベランダの開口になっていたりします。
こちらが南面。
南面に大きな住まいがあるため、日照シミュレーションも行っての配置です。
条件的に厳しい12月の昼下がり。
外回りの車の人からの情景となるでしょう。
西面にはあえて窓を設けていません。
1階
将来的に両親同居を想定した設計となります。
2階
中2階の書庫やインナーバルコニーまで備えた、遊び心ふんだんな間取り。
こんな景色が生まれたら、町にもっと木が増える…といいな。
]]>