2018.07.14
大工さんボチボチ
9月の竣工に向けて鋭意作業中。
今作はあえて「かっこよさ」を追求して設計してみました。
ではそのかっこよさとは何か。
木組みであったり、佇まいであったり、素材感であったり。
抽象的な表現はなかなか人と共通認識を持つ事は難しいけれど、どこはかとなく、日本人としての凛とした「かっこよさ」を共有出来たならば、上出来だと思います。
現在ボード張りの最中。
張ってしまえば判らないけれど、壁の中の「ギミック」を紹介します。
お家芸の引き込み木製建具。
間仕切りよりも奥に建具が引き込まれるため、奥(玄関)まで壁をふかしていますが、筋違い(斜材)の高さを算出して開口高さを決めています。
もちろん筋違いは切り欠いておりませんのであしからず。
この窓だけで関わってくるセクションを挙げてみましょう。
・内部の開口高による印象
・入射の調整
・外部のプロポーション
・構造における納まり
・建具の納まり
・間取り
ざっと思いつくだけでもこのように、複雑に絡み合って建築は出来上がっていきます。
そこに壁があるからとか、光を入れるだとか風を抜くだとか、かっこいいから大開口とか、そんな単純な作業で設計は為し得ないと思います。
とはいえ出来上がった空間が奇想天外・複雑怪奇では、それこそ住み心地に反映されずに本末転倒!!
仕上がりはしれっと、あっさりがちょうど良いのです。
リズムを出すためにダミーで溝掘り。
拝みの集合部分
よくぞまぁここまで摺り合わせてくれたものです。
作庭は多種多様な梅を中心に、をご所望。
この開口から眺める来春が楽しみです。
「くの字の平屋」の再来。
このセクションだけで大工さんには4日間もかけてもらっています。
アルミサッシなら40分程度(笑)
垂木のリズムもかっこよさの象徴とも言えるべき。
毎度良材を提供してくれる材木屋さんには感謝です。
奥の和室までこのリズムは続きます。
今作は自身初「お仏壇」を設計させて頂く機会を頂きました。
タイルと光で出来たお仏壇、こちらも楽しみです。
コーナー窓なのに柱がない?
上の梁で支え合っています。
大工さんの雑多な道具達。
現場見学だけでも、是非お越しください。
ご案内いたします。
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